国際結婚のビザの手続き

外国籍の方と結婚した場合、婚姻届けを出したからと言って自動的に日本に滞在して生活できるわけではありません。
例えば相手の外国籍の方が海外にいる場合、新たに日本に滞在するための「在留資格」を取得しなければ日本で一緒に夫婦生活を送ることはできません。
外国籍の方と結婚した後に日本で一緒に暮らしていくためにはどうすればよいのか?
国際結婚後のビザ(在留資格)について、以下の3つのケース別に解説いたします。

  1. 就労ビザで在留してる場合
  2. 海外に住んでいる場合
  3. 留学のビザで日本にいる場合

ビザの種類

現在、ビザ(在留資格)の種類は29種類もあります。
そのうち、国際結婚の際に取得するビザは「日本人の配偶者等」という在留資格にあたります。

就労ビザで在留している場合

結婚した相手(外国人)が就労系ビザにて日本にいる場合、今後について更に2つのケースが考えられます。

  1. 引き続き就労ビザにて仕事を継続する
    このケースでは新たな在留資格への変更は不要です。
    今まで通りの就労ビザにて滞在することができます。
  2. 仕事をやめて家庭に入る
    この場合は在留資格を就労ビザから配偶者ビザ等に切り替える必要があります。
    その際の手続きは「在留資格変更許可申請」にあたります。
    変更という名前がついてますが新規と同じような手間と用意すべき書類があり、とても大変です。
    配偶者ビザでは就労制限がないので、現在の仕事から別の業界への転職やパートタイムで働くことも可能です。

海外に住んでいる場合

結婚した相手が海外に在住している場合、新たなビザを取得して日本に呼び寄せる必要があります。
この際の手続きは「在留資格認定証明書交付申請」にあたります。

大まかな流れで言いますと、

  1. 日本で在留資格認定交付証明書申請をおこなう。
  2. 交付された在留資格認定証明書を海外に送付。
  3. 現地の日本国領事館へ行き、「査証」を申請。
  4. 「査証」と「在留資格認定証明書」を持って日本へ来て在留カードを受け取る。

上記のような手続きとなります。
在留資格認定交付証明書の審査は通常1~3ヵ月ほど掛かります。
また、発行された証明書には3ヵ月の有効期限があります。
この期限を過ぎてしまうと無効となってしまいますので、最初の申請~日本への入国まで計画的に進める必要があります。

留学のビザで日本にいる場合

こちらの場合、現在の留学ビザが切れてしまうと帰国しなければなりません。
現在のビザが切れてしまう前に「在留資格変更許可申請」をする必要があります。

留意する点としましては、以下の2つです。

  1. 卒業見込みがあること
  2. アルバイト等でオーバーワークがないこと

基本的には「留学」を目的として来日しているので、留学に来てすぐである場合には結婚目的で留学ビザを取得したのではないか?出席日数が少ない、成績が悪い等、学業がおろそかになっている場合には留学ビザが切れてしまうがために配偶者ビザを取得して滞在しようとする偽装結婚ではないか?などと疑われてしまいます。

しかし、 学業において優秀でありオーバーワークもないような方が結婚されるのであれば、その後に就職予定がある場合でも、就労ビザではなく配偶者ビザに切り替えることにより、就労する業種に制限がないという配偶者ビザのメリットを活かすこともできます。

まとめ

いかがだったでしょうか?
まとめますと、現在すでに日本にいる場合には、何かしらの在留資格にて滞在していると思われますので「在留資格変更許可申請」、現在は国外にいる場合では、新規で取得することになりますので「在留資格認定証明書交付申請」となります。

いずれの場合においても、ビザの取得にあたって必要な手続きや書類はケースによって異なりますので、

  • ご自身で手続きを進めるのが不安
  • 必要書類が把握できない
  • 必要書類の収集をする時間がない

上記にあてはまる方は当事務所へご相談ください。

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